「まんが × 学問」
-九州大学芸術工学部を訪ねて-
2023年 7/28
7月28日(金)、中学3年生20名といっしょに、福岡市南区大橋にある九州大学芸術工学部を訪ねました。
この夏の中学3年の特別プログラムでは、「学びは無限大 ~校外に出て、学びを深めよう」をテーマに、計5つのプログラムを実施しました。
今回は、九州大学芸術工学部のリクエスト授業に応募し、同大学芸術工学研究院メディアデザイン部門の准教授 冬野美晴先生の「マンガの記号学」を受講しました。
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「まんが」という身近な素材、慣れ親しんだものから、何が見えてくるのか、どのように学問が拡がっていくのか、始まる前から生徒たちは興味津々でした。
また今回は、大学生の方々の研究プロジェクトのデモ体験にも参加させていただきました。研究・開発中の理科のデジタル教材を実際に体験させていただき、多くの生徒たちが「以前よりわかるようになった」と効果を実感していました。
そのほかにも冬野先生や大学生の方々には、進路に関する疑問や大学での学び、大学生活のことなど、多くの質問に答えていただきました。全体を通して、非常に実りの多いプログラムになったと思います。
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今回は最後に、キャンパス内の学食で昼食をいただくことも出来ました。「大学」という場や「キャンパスライフ」の一端に触れることができ、貴重な時間となりました。
本プログラムの実施に際し、ご尽力いただいた九州大学芸術工学部の皆様に、この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。
私たちは今後も、こうしたプログラム等を通して、生徒たちの知的好奇心を刺激し、学びのエンジンを加速させたいと考えています。
そうした経験がきっと、生徒たちが志のタネを育むことにつながることでしょう。次回もどうぞお楽しみに。
生徒の声
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今まで楽しく読むだけだった漫画だけど、たくさんの工夫を使って書かれていることを知ってとても驚きました。
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漫画は声を出すことが出来ないけど、登場人物の感情や物語の場面がハッキリとわかります。それは、文字やふきだしのフォントや字体、背景のデザインがストーリーに合わせられているから、ということに驚きました。
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特に、私はローカライズに興味を持ちました。私自身ポケモンやジブリが好きでそれらの外国版のものも見たことがあったのですが、外国のものと日本のもののギャップを感じたことがありました。やはりそこには文化の違いが一つの原因となっていて、それを研究してみようという風には思ったことがなかったので、すごく面白いなと思ったし、より興味を持ちました。
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模擬授業では、実際には鳴っていないエフェクト音「ドン!」の話が印象的でした。「今まで当たり前だと思っていた・もしくは存在についてすら考えなかった事物たち」が、概念として存在すること、研究分野になっていることに気づきました。
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一番印象に残った言葉が「知らないことは選べない」という言葉です。私が今知らないことはたくさんあります。しかし、それを知っているか知らないかで自分の将来が変わるので、今知らないことはしっかり調べたり、周りの大人、友達に聞いてみたりすることが大切なんだなと改めて思ったからです。
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芸術工学部は私が想像していたものとは少し違ったところがあり、シュミレーターを使った研究をしたり、日本語版と英語版の訳(?)の違いを論文に書きあらわしたりなど、芸術工学部の生徒それぞれの個性が溢れているなと思いました。