中学校2年生の社会科(歴史的分野)では,「STEAM的な思考で,“鴻臚館”の歴史的意義を考えよう!」というテーマで授業を行いました。本校は古代の外交施設である“鴻臚館”に近く,所在地の「警固」も古代の防衛施設に由来します。鴻臚館展示館からパンフレットをいただき,参考資料にしました。本校は,「STEAM教育」にもチャレンジしています。そこで,九州国立博物館から,実物教材の「きゅうぱっく」の「遣唐使の時代」をお借りして,遣唐使によって日本と唐を行き交った文物の実物を,「STEAM」の視点で分析しました。
この授業のために開発したのが「STEAM思考チャート」です。グループ毎に,「白瑠璃椀」「香木」「あしぎぬ」など10個の文物を担当します。第一段階では,「Science(科学)」「Technology(技術)」「Engineering(ものづくり)」「Art/Arts(芸術/リベラルアーツ)」「Mathematics(数学)」の5つの視点で「問い」を出し合います。第二段階では,ヒントカードをもとに,教科書やインターネットで調べ,「わかったこと」を出し合います。これらのワークを通じて,第三段階では,「遣唐使によって行き交った文物が,日本の文化や技術の進歩にどのような影響を与えたのか?」について考察しました。生徒からは,以下のような感想があがりました。
・結構身近にある鴻臚館について知ることができてよかったなと思います。機会があったら,ぜひ行ってみたいなと思いました。
・STEAMチャートでものを見ることで,新しい考え方ができたのでよかったです。鴻臚館がどんな役割を持っているか知らなかったので,そこから理解できて良かったです。
・レプリカを交えてグループワークを行うことで,唐と日本の関係や、技術の進歩などの歴史が分かりやすくなったので,とても興味深い授業になりました。“本当の答え”がないので,自由に想像ができて,楽しかったです。
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