中学2年 冬の特別プログラム2日目(九州工業大学 寺井先生による特別プログラム)

2022.12.27

中学校
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夏休みに引き続き、この冬(12/23・24・26)も特別プログラムを実施しました。

この冬のテーマは、「体験を経験に」です。「体験」したことが、「経験」として生徒たちの中に定着されることで、より一層、生徒たちは志の種を抱き、自身の将来像をイメージすることができます。そこで、この冬は、これまで以上に、実技中心のプログラムを行いました。

 12月24日(土)は、九州工業大学大学院情報工学研究院物理情報工学研究系の寺井慶和教授による「特別プログラム」を行いました。すでに本校HPで紹介していますように、11月29日に、本校と九州工業大学情報工学研究院との間で、連携協定が結ばれました。

 そこで、次年度より連携が本格化するのに先立ち、今回は特別に中学2年生18名のために講義および実験の機会を設けていただきました。プログラムのテーマは、「IoT社会を支える半導体と、光通信の模擬体験」です。

 生徒たちは、半導体の役割やその重要性を学び、専門的な実験装置を用いて、発光と受光、その間の光通信の簡単な仕組みを学びました。そして、生徒たち自身も、いよいよ実験に取りかかりました。実験に際しては、准教授の新海聡子先生、ならびにお二人の大学院生にも協力していただきました。

光を遮ると、音が途絶える。光に情報が含まれている証拠です。

 

 今回の実験は、MP3プレーヤーの音楽を、LEDと太陽電池を用いた光通信によって、少し離れたスピーカーから再生するというもの。何とこの実験で用いる材料等の多くが、100円均一ショップで購入されたものです!果たして上手く音は聞こえるのか、LEDの色が変わると何が変わるのか、生徒たちは試行錯誤をしながら、チャレンジしていきました。以下、生徒たちの感想です。

「工学についてだけでなく、将来について考えるいい機会になりました。」

「実験では何故、色で音の出方に差があるのか、皆で考えるのが面白かったです。」

「実験で結果が得られた時、結果からの考察がつながった時、とても嬉しかったです。」

「このプログラムに参加して、理科に興味を持つことができたし、女性だから国語が得意で、男性だから理科が得意なわけでないことや、自動車や機械などを作る際に女性の視点も大切なことがわかった。」

新海先生(中央)のお話に、みんな興味津々です。
松尾校長(中央)も思わず身を乗り出して、実験に参加しています。

「全世界に普及している半導体が抱える問題についても知ることができて、便利な製品の裏に隠れた危険性や環境問題を知って使うことが大切だと思いました。」

「私はずっと光や電気とは何だろうと不思議に思っていたから、このプログラムを通して、光や電気の謎が解明されて、とてもワクワクした。」

「九州工業大学の先生方に、普段の理科の授業では聞けないようなこともたくさん教えていただき、より理科が好きになりました。」

生徒たちが見ているのは、半導体になる前のシリコン基板です。
大学院生の方にも、わかりやすく実験手順を教えていただきました。
どうやったら音が出るのか、試行錯誤の連続です。
最終的に、この班は音がきれいに出ました。そこで、色の違いで音がどう変わるのか、検証しました。

「志の種を蒔き、その芽を大きく成長させる」、これはこの特別プログラムの大きな目的です。今回は九州工業大学の寺井先生、新海先生をはじめ、多くの皆様にお力添えをいただき、生徒たちは大変貴重な学びの機会を得ることができました。この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。  

 ※12月26日(月)には、夏に引き続き、特別プログラム「社会的起業家をめざそう 第Ⅱ期」を行いました。2グループによる企画開発プロジェクトは、少しずつではありますが、進行中です。後日、報告の機会を設けたいと考えています。

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