2026年3月

のび太とドラえもんが好き・・・                   だって、仲いいから                  (ある園児のことば)                     

 


 今から十数年前、園児たちと一緒に遊んだり、おしゃべりしたりした時のこと。「好きなアニメのキャラクターは何ですか?」と聞いたことがあります。そしたら、プリキュアにアンパンマン、はなかっぱにポケモン、おさるのジョージ、クレヨンしんちゃん、ミッフィー……。どんどん出てきて、収拾がつきません。そんな中、「のび太とドラえもんが好き」と言ってくれた子がいました。たいていは、「〇〇が好き」とキャラクターをひとつ答えてくれます。ふたつ答えてくれたのは初めてです。そこで、「なんでのび太とドラえもん?」って聞いてみると、「今月のことば」(返答)がニコニコ顔とともに返ってきました。

 私はその言葉にハッとさせられたのと同時に、なにか大切なことを教えてもらった気がしました。よくよく考えてみると、のび太とドラえもんの関係性って、どこかほっこりしませんか。のび太は、「ドラえもん、助けてぇ〜」と泣きつく。ドラえもんは、「しょうがないなぁ、のび太くんは」と言いながらも、手を差し伸べる。弱音をちゃんと吐けるのび太に、愚痴もちゃんと言いながら手助けするドラえもん。そんな関係性が逆になったりもするし、ちゃんとけんかもしたりする。「だって、仲いいから」との返答には、そんなのび太とドラえもんの関係性の尊さが、凝縮されているように私には思えました。その園児は、のび太だけでもなく、ドラえもんだけでもなく、ふたりの関係性を見ていて、ただただ素直に〝好きだなぁ〟と思い、〝仲良しさんだなぁ〟と感じたのでしょう。

 生徒のみなさんは、しんどい時やつらい時、誰かに頼ることがちゃんとできていますか。一人ではもう、どうしようもない時、ちゃんと「助けて」と声に出せているだろうか。弱みを見せること、弱音を吐くというのは、すごく勇気のいることです。だからこそ、助けを求める力も身に付けてほしいと思います。そして同時に、しんどい思いやつらい思いをしている誰かに、ちゃんと「大丈夫?」と声をかけることができていますか。

 のび太とドラえもんのような関係性。誰でも苦しくつらい時は、「助けて」と言える社会。どこかほっこりしませんか。 お釈迦さんなら、そんなのび太とドラえもんの助け合う姿をみて、「それが縁起なんだよ」ってニッコリ笑いながら言いそう。たぶん。                                          

 (文責 宗教科)