2024年1月

魅力的な唇であるためには 美しい言葉を使いなさい。

 愛らしい瞳であるためには 他人の美点を探しなさい。

サム・レヴェンソン

 今月のことばはアメリカの作家・教師・ジャーナリストであるサム・レヴェンソンが孫娘の誕生日に贈った詩の一部で、世界的な女優オードリー・ヘップバーンが愛した言葉としても有名です。外見の美しさは内なる美しさから生まれるというもので、一見女性の“美”についてのようですが、性別を問わず全ての人々が心穏やかに過ごすヒントになる言葉ではないでしょうか。

 『仏説無量寿経』というお経に出てくる言葉に“和顔(わげん)愛語(あいご)”があります。これは「おだやかな笑顔(瞳)と思いやりのある話し方で人に接すること」です。

 穏やかな顔と優しい言葉は、人を和ませる力があります。自分がこれから接する相手が、穏やかで優しい方だったらいいなと自分が思うように、自分と接している相手もまた、私に対して同じように思っているでしょう。私たち自身が、穏やかな顔と優しい言葉を心掛けることで、接する人は心が和み、心も開かれてくるのではないでしょうか。

私たちは何も持たずとも、笑顔やことばひとつで相手のこころを幸せにすることができるのではないでしょうか。              

文責:宗教科